徳島市内のとある河川沿いに建てられた住居である。
クライアントはかねてから眺望の良い住まいへの憧れが強く、この河川沿いの敷地を見つけてこられた。
敷地の2階レベルからは河川を挟んで対岸の雄大な山並みや空をパノラマで見渡すことができる。毎回眺望の良い敷地を目の前にして思いを馳せることは地球を眺めながらの贅沢な日々の生活である。
全体の計画は眺望を得たいメインとなるLDKや寝室を2階に上げ、1階には車庫、玄関、個室、水廻り、収納を充てている。同時に総2階建てとすることで建築コストを抑えることも考えた。
また前面道路側は人や車の往来、街の雑音を嫌って玄関以外はほぼ開口を持たないクローズ形状としている。
メインとなる2階LDKの先にはテラスを設け、その境界は全て引き込むことが出来るガラス戸で仕切られている。ガラス戸を引き込むことで内外は段差のない一体空間となり日々の暮らしに外の気配を取り込むこととなる。
外観は極力シンプルとしながらも水平方向を意識したワンポイントでシャープな開口部を設けている。