SHO SHINDO ARCHITECTS

兵庫県宝塚市に建つコートハウス（中庭を持つ住まい）である。
クライアントは新しく住まいを設けるにあたりエリアの選定から土地探しをスタートされた。
大阪の北摂エリアや兵庫県下も含め、めぼしいエリアを散策し概ねのエリアが絞られたところで知り合いの不動産屋さんより具体的な土地の紹介を受けながらいくつかの土地を順に検討していった。
その中で宝塚市売布の落ち着いた住宅地の一角に理想の土地を見出すことが出来た。
敷地は住宅地らしく3方を隣地建物に囲まれたある種標準的な条件で、周辺に眺望も期待できないことからやは中庭を作る方向でプランは進められた。
クライアントの要望でより明るさを確保し易い2階にLDKを配置しそれに続く形で広い屋外テラスが設けられ、また家事動線を考慮し水回りが同じく2階に配置された。
合わせて全体の面積の関係で1階には個室群と車庫が配置された。
外観は今回のように屋根や軒のないデザインの場合、通常は汚れや経年変化を考慮し外壁色に白を勧めることはあまりないが、今回はクライアントのご希望で外壁色に白を採用している。合わせて内部も白色を基調に爽やかなトーンでまとめられた。
中庭に面した2階のLDKとテラスは外壁によって取り囲まれ完全なプライバシー空間を確保すると共にその外壁によって切り取られた美しい空を望むことが出来、空に対しての思い入れが強いクライアントにとって有意義な空間となったことと思う。