新しい年を迎える。去年の年末から一つだけ心境の変化があるとすれば、今年40歳を迎えるということ。日本人の男性の平均寿命をもとに考えれば、約半分にあたる折り返し地点を迎えることになり、これはやはり少し感慨深く、ふと残りの半分(実際どれだけあるかわからないですが)の時間の中で何が出来るだろうか、何がしたいのかについて考え始める。
こんなことを考え始めたということは、まだまだ先ではあるとは思っているものの、いつかは訪れる“死”について少しずつではあるが確実に意識をし始めたということであり、そして生涯出来る限り悔いなくこの世を去れるようにと今から逆算的に残りの時間の使い方について思い始めたのだと思う。
人生、長いようで短く、短いようで長くもあり。
ただ少し見方を変えてみれば過ぎ去った前半の40年のうち最初の20年は子供の時代(就学の期間)であったといえ、このように考えると大人になってからはまだ20年しか経過していないと解釈することも出来る。この考えをもとに平均寿命の80歳まで生きられるものと仮定すると80年(平均寿命)-20年(子供時代)=約60年となり、成人してからの時間としてはまだ最初の20年が過ぎただけなので、大人になってからの時間はまだあと40年も残されている、要するに大人期間60年間のうち40年にあたる2/3もまだ時間は残っているんだとポジティブに捉えることができる。
さらにもっと自分にとって都合の良い方に考えると、自身まともに設計ができるようになってからまだ10年あまりなので、80歳まで現役でいける(責任を負うことが可能な範囲で長く仕事は続けたい)と考えれば仕事が出来る時間は80年(平均寿命)-20年(子供期間)-10年(仕事を覚えるための最初の準備期間)=50年となり、その50年の内の最初の10年が過ぎただけなので、まだ4/5(40年)も仕事に携われる時間はある、と思えるわけでこれはこれでとても嬉しい。
30代であるこの10年は自身にとって公私共に非常に色んな出来事があり、パートナーとの出会いや子供を授かったことから家族が生成され、仕事においては設計事務所を開設、自身の人生の骨格を形成する上ではとても重要かつポジティブな時期であったと思う。
反面、仕事以外の部分ではとてもネガティブで面倒なことにも直面し、いい意味でも悪い意味でも生きることの意味、今生きていることの大切さをとても理解できた期間でもある。結果的には本当に必要で大切なものだけが残ったわけでとても身軽になり、全ては非常にポジティブな方向に働いていると思える。
そしてその30代も終盤に差し掛かり、いよいよ今年40代に入るわけで、この重要な次の10年をどのように生きたいかについて最近とても考えさせられる。
生きているということは素晴らしい。
時は止まらない、時間だけは平等だ。
1分1秒、無駄には出来ない。