神戸市東灘区、阪急御影の山手に建つ住戸である。
クライアントは長きにわたりこのエリアで眺望の良い敷地を探し求めたおられた。
この敷地の情報が上がってすぐにこちらに連絡をいただき、敷地に特に問題がないことを確認をされすぐにご決断をされた。
敷地は袋小路のどんつきに位置する三角形の敷地で数字上の面積自体は広かったがその多くが傾斜地というものであった。
計画は最大限眺望を活かすことが求められていたため敷地の最上部に一部残された三角形の平坦地を主に使っておこなわれることとなった。
また行き止まりに位置していたため車の方向転換をスムーズに行えることが条件となり、それに派生する形でその他のゾーニングが定まっていった。
1階中央にはトンネル形状のガレージスペースが設けられ、その奥に玄関ポーチを設けている。
玄関を入りホールから階段を上ると2階のLDKとその先に景色が広がる。LDKに設けられた大きな開口部は建具を全て引き込むことでその先の広いテラスへと空間は連続していく。
広いテラスにはアウター家具が設置され大阪から神戸方面に広がるパノラマの景色を望むことができる。
キッチンの奥には水回りが設けられ家事動線をシンプルにまとめた。
またLDKには別にもう一本の階段があり、その階段を降りることで1階の反対ゾーンに設けられた個室群へと続いていく。
延べ床面積的には比較的コンパクトな住まいではあるが階段を2本使い玄関からの導線を長くとることで、奥行きと広がりのある住まいとなった。
© photography by Yohei Sasakura