THINK

| シンプル

将来性や持続性を考えていくと、プランやデザイン、構造体やディテールは例外を除いて、一定の範囲でシンプルな方が良いと考えております。
ここで言うシンプルとは決して設計されるもののデザイン様式やスタイルのことではありません。
奥池の景色を眺める住宅 内観写真
基本、自身がシンプル好きなのである意味仕方がないのですが、過剰なデザインはなるべくおこなわないように心がけております。無理にとってつけたようなデザインはしたくないと言いますか、例外もありますが、基本的には全てのデザインは論理的に導かれるものがベストだと私は考えております。
それは例えば流体力学(エアロダイナミクス)が用いられる飛行機やレーシングカーなどの形態もそうですし、最新のシステムやテクノロジーから生まれたスマートフォンのデザインもそうかもしれません。 ただしプロポーションを整えたり、綺麗なディテールを考えたりと、決して全くデザインしていないわけではないので、これはこれでそういうタイプのデザインや設計をおこなっているということにはなるのでしょう。最終的には細かいディテールなどはデザイナーや設計者のセンスによるところではあると思います。
またゴテゴテとしたとってつけたようなデザインや尖り過ぎた設計は見た目にも飽きやすいように思いますし、こういった部分への投資は、長い目で見たときに合理的ではないと考えております。
様々な条件を熟慮した結果、必然的に導き出されるものが最もシンプルな答えであり、最良の答えではないかと思います。
芦屋市に建つ借景を取り入れた住まい 内観写真
ただし例外が有り、基本的にデザインや建築にはそれぞれに用途があり、純粋なアートにはなかなか成り得ないのですが、稀に純粋芸術のレベルにまで到達している事例もあり、その時は別の評価基準に値するという部分が当然発生してくると思います。なので必ずしもシンプルや合理性が常にベストだと言い切れない部分もあるとは思っております。

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